自己肯定するアニメをざっと思い出した

自己肯定するアニメを紹介してくれという増田の記事があった。

anond.hatelabo.jp

自己肯定の定義はないものの、放課後のプレアデスという単語が出てきたのでいつもその話題を書いている自分としては反応せざるを得なかった。

以下、見た作品を書くが古いものも多い。記憶も大分曖昧になっている。
ちょっと見直したものもあるが、やはり細部では間違っているかもしれない。
※当然だが、世の中全てのコンテンツを見ているわけではないので「○○がないやりなおし」とか言われても困る。

今は眠いのでまたあとで適当に能書きが追加されると思う。
一応のおすすめ順で書く

  • 少年ハリウッド
    どこまでも普通の少年の話。アイドルであっても妹には家で邪険にされる。アイドルとしての自分を通じて自己のありようまで至るまでの過程がどこまでも真摯な作品。周囲との関係の中で自分のあり方に自身で気づく、そういうところが放課後のプレアデスの自己肯定に近いのではないか。絵がバタ臭い感じだったり、突飛な演出(5話は主人公たちが劇中劇をするだけ)がちょくちょくあるのも魅力か

  • 宇宙よりも遠い場所
    ちょうどコレをアップした24時間後くらいに最終話が放送されて追記したから。 もう、ほんと、間違いなくこれは間違いないから、絶対見て。

  • アイカツ!
    ただ誰ひとりも敵がいない。いるのはライバルだ。 アイカツをすれば自分だってどこまでもどこまでもいける、そんな気持ちになる。 互いを褒め、自分も頑張ろうとする様子が、むしろ画面のこちらに働きかけて私自身を肯定したくなる。

  • アイドルマスターシンデレラガールズ
    話のメインは卯月。自分が持っているものに気づかないままで目標を見失いつつある女の子を中心に、様々な女の子の様々な進み方が提示されている。アイマスの無印は絆を中心にしていたが、一方こちらは普通の女の子が一歩踏み出す話が多いので自己肯定をするシーンがちょくちょく見られる。16話とか17話とかすごいいいよ~。一歩進むというところと、靴(シンデレラの靴)を脱いで新たに自分の道を歩み始める様とかも演技があるので足に注目すると楽しいだろう。とはいえ卯月に対してはきっと今後進んでいけるのだろうというほのめかしくらいで終わっているのですっきり感は薄いかも

  • ガーリッシュナンバー
    実際の芸能界は知らないが、こういう性格悪いキャラが自分の自信が砕ける理由というのが、 優秀な後輩の存在というのがよい。 ある種の開き直りに近い形で社会に歩み寄るのは、珍しい自己肯定パターンか。

  • SHIROBAKO
    SHIROBAKOがすべてが綺麗なお仕事もので、自己というより、自分の活動としての仕事を肯定したくなる。 SHIROBAKOの宮森あおいと、ガーリッシュナンバーの烏丸千歳とは、結局一所懸命に目の前の仕事をこなしていくことを決意した、という点で同じかもしれない。自己と現在の肯定というものはあろう。

  • 七人のナナ
    基本は受験を通じたラブコメなのだが、受験もまた自分を克己するなかで自分との対話がある。 七人のナナ(自分)との対話により納得をしていく様を自己肯定と呼ばずしてなんというのか。

  • とらドラ!
    恋愛は相手を通じた自己の価値を再確認するものといえよう。それが肯定へつながるのだ。 女性キャラクターの生き生きとした描き方がよく、みんな悩み、決断し、そうしてみんな前に進む。いや、時がすぎるだけなのかもしれない。

  • URAHARA
    現代の(特にアマチュアの)クリエイターだとやはり自分の依って立つところに 疑問に思うところがあるのではないか。どこまでが他の作品の影響で、どこからがオリジナルかという。 絵も不思議な色合いでデザインでかわいい。三人が三人で、だからこそ自分たちの存在を発見する。そんな物語。

  • ポッピンQ
    偶然集まった、勇気が出せなかった女の子たちひとりひとりが、 そのトラウマを少しずつほぐしていくアニメ映画。個人的にはもっと尺が欲しい。

  • ブレイブウィッチーズ
    落ちこぼれの主人公が、持っている根性でなんとかトップ集団に食らいついていって、いつの間にかチームでもある程度活躍できるようになる。実際能力がめざましい訳ではないからこそ、あの人たちになりたいと思ってもできないからこそ自分なりの、自分のあり方を肯定する物語になる。

  • つうかあ 6話まで

  • アンジュ・ヴィエルジュ 12話まで
    田村正文、高山カツヒコのコンビは「あのセリフ」が好きなんだな、と。

  • あまんちゅ!
    踏み出す一歩が怖いところから、徐々に輪の広がって世界の美しさに気づく、 自己の肯定ってのは自分を取り巻く世界の肯定なんじゃないか。

気分が乗ったら以下も書くかも
ローリング☆ガールズ
ステラの魔法
AKB0048
アリスと蔵六
賭ケグルイ

私は、放課後のプレアデスが好きすぎて二次創作同人誌を初めて頒布してしまったけれど、そういうパワーを持った作品だった。
ブコメにも似たような指摘があるとおり、彼女たちの周囲の人たちが優しくて、 彼女たちが愛されているからこそのああいった自己肯定ができるのであって、 同じような作品を探すのは困難があった。
確かに「自分は自分でしかない」「俺の生き様はこれだ」と自己肯定するアニメはいっぱいある。
しかしながら、それは自己の有り様を肯定するというのは時に独善的になってしまい 周囲との適切な距離感を保ちつつ自分を肯定できる物語は珍しい。

放課後のプレアデスのような形で「自己を肯定する物語」は実のところ少なくて、だからこそ自分を含め作品が深く刺さる人間がいるのかもしれない。

20180328追記
以前、けものフレンズが放送されたときに「けものフレンズは実質〇〇」といった形でさまざまに似たアニメや漫画が紹介されたことがあった。ひと通り見たのだが、結論は「似たコンテンツは似たコンテンツであり、やはり別物」である。

たぶん私が上に挙げた作品も、多かれ少なかれ放課後のプレアデスと似たところはあるし、説明もそう外してはいないだろう。全話のうちどこかの一話が似ているようなものより、全編通じてはじめて似た印象が出るものを選んだつもりである(一部を含めると「モーレツ宇宙海賊」、「おねがいマイメロディ」みたいに無限に出てきてしまう)。しかし、そうして見るほどに「これは放課後のプレアデスの自己肯定とは違うのではないか?」と感じるのではなかろうか。
追記しても見る人はほとんどいないとは思うけど、ぜひ、どこかで私が上げた作品や、ブコメで出たアニメの感想も書いてくれるとうれしい。
人生を変えるほどのパワーを持った作品が、同じように突き刺さったいちファンとして同じファンに捧ぐ。